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海外安全対策情報

平成30年10月24日

海外安全対策情報
(平成年30年7~9月)

1 社会・治安情勢
 治安は概ね良好。


2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)ビクトリア州
 ビクトリア州警察の最新の犯罪統計(2017年6月~2018年6月)によると、2011年
から増加していた人口十万人あたりの犯罪件数は、2017年に入り、前年比9.7%減、また2018年は6月末時点で同9.2%減と減少傾向にある。
しかし、盗難・侵入及び窃盗などの犯罪件数は引き続き高く、注意が必要。

 

<主な犯罪種別の内訳>
強盗           43,518件(前年度比16.4%減)
盗難          166,677件(同8.5%減)
薬物使用・所有      4,282件(同5.2%減)

(2)南オーストラリア州
 南オーストラリア州警察の最新の犯罪統計(2017年6月~2018年6月)によると、暴行・傷害、強盗・恐喝・脅迫及び住居侵入の件数は対前年比では減少しているものの引き続き犯罪件数は多い。また性的暴行及び窃盗の発生件数が前年度から増加しているため、注意が必要。

<主な犯罪種別の内訳>
暴行・傷害       17,244件(前期比12%増)  
性的暴行        2,122(同16%増)
強盗・恐喝・脅迫     552件(同4%減)
住居侵入        12,039件(同12%減)
窃盗          45,053件(同4%増)

(3)タスマニア州
 犯罪件数は比較的低いものの空き巣、薬物犯罪及び車上荒らしについては増加傾向が見られるため注意が必要。観光地での車上荒らし被害が多く報告されているため、車を駐車する際は荷物を置いたままにしない、持ち運べない荷物はトランクに入れて外部の目に触れないようにする等の注意が必要。

<主な犯罪種別の内訳>
強盗            88件(前期比8%減)
空き巣         1,301件(同15%増)
薬物犯罪       2,813件(同8%増)
車上荒らし      1,356件(同3%増)

(4)邦人被害事案
 メルボルン周辺では、置き引きや窃盗による被害が引き続き多数報告された他、ワーキングホリデー中の邦人を狙った職業斡旋名目の詐欺、シェアハウスのボンド(敷金)を巡るトラブル等が多く報告されている。また、インターネットやメールを使って個人情報を聞き出したり現金を騙し取る事案も多発しており、注意が必要。

(5)邦人以外の被害事案

 特異事件の認知はない。

4 テロ・爆弾事件発生状況
 豪州政府の国家テロ警戒システムでは、5段階中、現在は上から3番目の「起こりそうである(probable)」に設定されており、以前と変更はないものの、2月にイスラム過激組織と関係を有すると思われる人物による傷害事件が発生し、テロ関連容疑で逮捕されたこともあり、海外安全情報及び報道等から、最新の治安情勢や関連情報の入手に努める等従来以上に注意が必要である。特にテロの標的となりやすい場所(政府・軍・警察関係施設・公共交通機関、スポーツ施設、観光施設、デパート及び市場等)を訪れる際には、不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れたり、警察官の指示に落ち着いて従うなど、安全確保に十分注意を払う必要がある。
なお、メルボルン市街(CDB)では、緊急時放送システムが試験運用中であり、テロ事件等の発生時には、同放送を通じて適切な行動を指示されるので、万一の場合には同指示に従って行動することで被害にあうリスクを減らすことが期待できる。
○緊急時放送システムの導入について
(ビクトリア州首相ホームページ, 2018年10月22日参照)
https://www.premier.vic.gov.au/public-address-system-to-protect-melbournes-cbd/
○緊急時放送システム試験音声(YouTube, 2018年10月22日参照)
https://www.youtube.com/watch?v=K_PIEcfnOfU

5 誘拐・脅迫事件発生状況
 特異な事件は認知していない。


6 在留邦人,日本企業の安全に関わる諸問題
 一般的に対日感情は良好。現在までのところ、日本企業の安全に対する脅威となり得る問題は認められていない。