海外安全対策情報
平成29年4月12日
海外安全対策情報
(平成29年1~3月)

1 社会・治安情勢
治安は概ね良好。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)ビクトリア州
2001年以降減少傾向であった犯罪発生件数は2010-2011年度に増加に転じ,その後も引き続き増加傾向が続いている。
ビクトリア州警察の最新の犯罪統計(2016年1月~2016年12月)によると,犯罪発生件数は,前年同時期と比較して10.2%増加しており,スリや置き引きなどの窃盗被害に加え,薬物使用・所持の犯罪も増加傾向にある。
<主な犯罪種別の内訳>
暴行 43,478件(前期比11.8%増)
強盗 3,200件(同24.4%増)
窃盗 191,717件(同15.9%増)
薬物使用・所有 31,157件(同2.6%増)
(2)南オーストラリア州
2000-2001年度以降,犯罪発生件数は減少傾向にあったが,2014-2015年度は増加に転じた。南オーストラリア州警察の最新の犯罪統計(2016年3月~2017年2月)によると,犯罪発生件数は107,090件で,前年同時期と比較して1.0%増加となった。暴行・傷害・性犯罪等の対人的な犯罪は減少傾向にあるが,件数は依然として多いため,注意が必要。
<主な犯罪種別の内訳>
暴行・傷害 17,501件(前期比3%減)
性犯罪 1,867件(同7%減)
強盗・恐喝・脅迫 610件(同2%減)
住居侵入 14,263件(同7%増)
窃盗 44,727件(同4%増)
(3)タスマニア州
タスマニア州警察の最新の犯罪統計(2016年3月-2017年2月)によれば,犯罪発生件数は25,854件で,前年同時期と比較して8.7%減少した。
<主な犯罪種別の内訳>
強盗 92件(前期比10.4%減)
空き巣 1,144件(同4.2%増)
自動車類盗難 1,257件(同1.4%減)
(4)邦人被害事案
1月20日,メルボルン市内のバーク通りにて,車両が歩道を暴走し,歩行者を次々と撥ねるという事件が発生。邦人1名を含む6名が死亡,邦人1名を含む37名が負傷した。
一般犯罪では,すりや置き引きの他,ワーキングホリデー中の邦人を狙った職業斡旋名目の詐欺やシェアハウスの保証金が返金されないといった被害も報告されている。また,インターネットやメールを使って個人情報を聞き出したり現金を騙し取る事案が多発しており,注意が必要。
(5)邦人以外の被害事案
特異事件の認知はない。
3 テロ・爆弾事件発生状況
豪州政府の国家テロ警戒システムでは,5段階中,現在は上から3番目の「起こりそうである(probable)」に設定されており,以前と変更はないものの,従来以上に安全に注意し,海外安全情報及び報道等により,最新の治安情勢等の関連情報の入手に努めるとともに,改めて危機管理意識を持つよう努め,特にテロの標的となりやすい場所(政府・軍・警察関係施設・公共交通機関,スポーツ施設,観光施設,デパート及び市場等)を訪れる際には,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる等,安全確保に十分注意を払う必要がある。
4 誘拐・脅迫事件発生状況
特異な事件は認知していない。
5 在留邦人,日本企業の安全に関わる諸問題
一般的に対日感情は良好。現在までのところ,日本企業の安全に対する脅威となり得る問題は認められていない。