海外安全対策情報
平成28年7月4日
海外安全対策情報
(平成28年4~6月)

1 社会・治安情勢
概ね良好であり,特筆すべき社会・治安情勢はなし。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)ビクトリア州
2001年以降減少傾向であった犯罪発生件数は2010-2011年度に増加に転じ,その後も引き続き増加傾向が続いている。
ビクトリア州警察の最新の犯罪統計(2015年4月~2016年3月)によると,犯罪発生件数は,前年同時期と比較して12.4%増加しており,スリや置き引きなどの窃盗被害に加え、薬物使用・所持の犯罪も増加傾向にある。
<主な犯罪種別の内訳>
暴行 40,941件(前期比9.5%増)
不法侵入 51,134件(同13.7%増)
窃盗 171,531件(同16.1%増)
薬物使用・所有 23,421件(同13.4%増)
(2)南オーストラリア州
2000-2001年度以降,犯罪発生件数は減少傾向にあったが,2014-2015年度は増加に転じた。南オーストラリア州警察の最新の犯罪統計(2015年6月~2016年5月)によると,犯罪発生件数は106,819件で,前年同時期と比較して4.0%増加となった。
<主な犯罪種別の内訳>
強盗・恐喝・脅迫 627件(前期比13%減)
暴行・傷害 17,994件(同1%増)
性犯罪 1,961件(同4%減)
住居侵入 8,524件(同5%増)
自動車・オートバイ盗 3,351件(同3%増)
(3)タスマニア州
犯罪発生件数は1997-1998年度以降減少傾向を示していたが,2013-2014年度以降は増加に転じている。タスマニア州警察の最新の犯罪統計(2015年4月-2016年3月)によれば,犯罪発生件数は25,867件で,前年同時期と比較して4.1%増加した。
<主な犯罪種別の内訳>
強盗 82件(前期比6.4%増)
空き巣 1,609件(同4%減)
自動車・オートバイ盗 1,357件(同2.7%増)
(4)邦人被害事案
メルボルン周辺では,置き引きや窃盗による被害が引き続き多数報告された他,ワーキングホリデー中の邦人を狙った詐欺も多く報告されている。
(5)邦人以外の被害事案
特異事件の認知はない。
3 テロ・爆弾事件発生状況
豪州政府が2015年11月に新たに導入した国家テロ警戒システムでは,(1)確実(certain)(2)予期される(expected)(3)起こりそうである(probable)(4)可能性がある(possible)(5)予期されない(not expected)の5段階中,現在は(3)「起こりそうである(probable)」に設定されている。
4 誘拐・脅迫事件発生状況
特異な事件は認知していない。
5 在留邦人,日本企業の安全に関わる諸問題
一般的に対日感情は良好。現在までのところ,日本企業の安全に対する脅威となり得る問題は認められていない。