海外安全対策情報
平成28年4月27日
海外安全対策情報
(平成28年1~3月)

1 社会・治安情勢
概ね良好であり,特筆すべき社会・治安情勢はなし。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)ビクトリア州
2001年以降一貫して減少傾向であった犯罪発生総件数は2010-2011会計年度に増加に転じ,その後も引き続き増加傾向が続いている。
ビクトリア州警察の最新の犯罪統計(2015年1月~2015年12月)によると,犯罪発生件数は,前年同時期と比較して8.1%増加となる497,116件であり,薬物犯罪等,窃盗,不法侵入,暴行の増加が,総件数増加の要因となっている。
<主な犯罪種別の内訳>
暴行 39,255件(前期比4.2%増)
不法侵入 49,682件(同9.1%増)
窃盗 164,109件(同11.0%増)
薬物使用・所有 23,020件(同16.5%増)
(2)南オーストラリア州
2000-2001年度以降,犯罪発生件数は減少傾向にあったが,2014-2015年度は増加に転じた。南オーストラリア州警察の最新の犯罪統計(2015年3月~2016年2月)によれば,犯罪発生件数は106,538件で,前年同時期と比較して5.0%増加となった。暴行・傷害は増加傾向にある。
<主な犯罪種別の内訳>
強盗・恐喝・脅迫 630件(前期比19%減)
暴行・傷害 17,995件(同4%増)
性犯罪 2,013件(同0%増)
住居侵入 8,525件(同4%増)
自動車・オートバイ盗 3,343件(同2%増)
(3)タスマニア州
犯罪発生件数は1997-1998年度以降減少傾向を示していたが,2013-2014年度以降は増加に転じている。タスマニア州警察の最新の犯罪統計(2015年1月-2016年2月)によれば,犯罪発生件数は26,142件で,前年同時期と比較して2.6%増加した。
<主な犯罪種別の内訳>
強盗 85件(前期比1.2%減)
空き巣 1,715件(同5.7%減)
自動車・オートバイ盗 1,415件(同0.8%増)
(4)邦人被害事案
メルボルン周辺では,置き引きや窃盗による被害が引き続き多数報告された。
(5)邦人以外の被害事案
本年3月,メルボルンでのムンバ祭開催期間中の夜間に,ギャングによる抗争が発生し,通行人や商店にも被害が出た。
3 テロ・爆弾事件発生状況
豪州政府が2015年11月に新たに導入した国家テロ警戒システムでは,(1)確実(certain)(2)予期される(expected)(3)起こりそうである(probable)(4)可能性がある(possible)(5)予期されない(not expected)の5段階中,現在は(3)「起こりそうである(probable)」に設定されている。
4 誘拐・脅迫事件発生状況
特異な事件は認知していない。
5 在留邦人,日本企業の安全に関わる諸問題
一般的に対日感情は良好。現在までのところ,日本企業の安全に対する脅威となり得る問題は認められていない。