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海外安全対策情報

平成27年10月9日

海外安全対策情報
(平成27年7~9月)

1 社会・治安情勢
 豪州は2014年9月に国内のテロ警戒レベルを「中位(Medium)」から「高位(high)」(4段階のうち上から2番目)に引き上げ,引き続き「高位」である。


2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)ビクトリア州
  2001年以降一貫して減少傾向であった犯罪発生総件数は2010-2011会計年度に増加に転じ,その後も引き続き増加傾向が続いている。
  ビクトリア州警察の最新の犯罪統計(2014年7月~2015年6月)によると,犯罪発生件数は,前年同時期と比較して4.6%増加となる469,830件であり,恐喝・ストーカー行為・薬物犯罪等の増加が,総件数増加の要因となっている。

<主な犯罪種別の内訳>
 恐喝・ストーカー行為 12,162件(前期比12.9%増)  
 性的犯罪       10,980件(同5.4%増)
 薬物犯罪       28,813件(同20.6%増)
 家庭内暴力      27,845件(同29.6%増)

(2)南オーストラリア州
  2000-2001会計年度以降,犯罪発生件数は減少傾向にあり,治安状況は概ね良好であるが,暴行・傷害,性犯罪等増加傾向にあり,注意を要する。
 南オーストラリア州警察の最新の犯罪統計(2014年8月~2015年7月)によれば,犯罪発生件数は103,897件で,前年同時期と比較して2.0%増加となった。

<主な犯罪種別の内訳>
  強盗・恐喝・脅迫     695件(前期比15%減)
 暴行・傷害        18,041件(同15%増)
 性犯罪          2,024件(同7%増)
 住居侵入         8,153件(同5%減)
 自動車・オートバイ盗  3,233件(同5%減)

(3)タスマニア州
  犯罪発生件数は1997-1998年度以降減少傾向を示していたが,2013-2014年度は増加に転じている。 タスマニア州警察の最新の犯罪統計(2014年8月-2015年7月)によれば,犯罪発生件数は27,374件で,前年同時期と比較して9.0%増加した。
  

<主な犯罪種別の内訳>
強盗               85件(前期比11.5%減)
 空き巣            1,906件(同21.2%増)
 自動車・オートバイ盗    1,448件(同3.8%増)

(4)邦人被害事案
  ワーキングホリデーの邦人より,インターネットで見つけた住宅物件に申込み送金したが鍵が届かず詐欺にあった。
  
  

(5)邦人以外の被害事案
  特異事件の認知はなし。


3 テロ・爆弾事件発生状況
 (1)上記1.のとおり,オーストラリア警察は2014年9月12日に国内のテロ警戒レベルを①Low,②Medium,③High,④Extremeの4段階のうち②Mediumから③High(テロ攻撃の可能性が高い(Likely))に引き上げた。
 (2)10月、シドニーにおいて、過激化した15歳の少年が、警察職員をけん銃で撃ち殺害するというテロ容疑事件が発生した。


4 誘拐・脅迫事件発生状況
  特異な事件は認知していない。


5 在留邦人,日本企業の安全に関わる諸問題
  一般的に対日感情は良好であるが,我が国の調査捕鯨及びイルカ漁に対する抗議活動は今後とも行われる可能性が高く,引き続き注意が必要である。
  現在までのところ,日本企業の安全に対する脅威となり得る問題は認められていない。