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海外安全対策情報

平成27年4月17日

海外安全対策情報
(平成27年1~3月)

1 社会・治安情勢
 豪州は客年9月12日に国内のテロ警戒レベルを「中位(Medium)」から「高位(high)」(4段階のうち上から2番目)に引き上げ,引き続き「高位」である。


2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)ビクトリア州
   2001年以降一貫して減少傾向であった犯罪発生総件数は2010-2011会計年度に増加に転じ,その後も引き続き増加傾向が続いている。
  ビクトリア州警察の最新の犯罪統計(2014年1月-2014年12月)によると,犯罪発生総件数は,前年の同時期と比較して4.3%増加となる456,381件であり,性犯罪・薬物犯罪等の増加が,総件数増加の要因となっている。

<主な犯罪種別の内訳>
強盗           2,421件(前期比11.1%減)  
 性犯罪        10,738件(同9.5%増)
 恐喝・ストーカー行為 11,719件(同10.8%増)
 薬物犯罪        26,425件(同13.3%増)

(2)南オーストラリア州
  2000-2001会計年度以降,犯罪発生件数は減少傾向にあり,治安状況は概ね良好であるが,暴行・傷害,性犯罪等増加傾向にあり,注意を要する。
 南オーストラリア州警察の最新の犯罪統計(2014年3-2015年2月)によると,犯罪発生件数は105,064件で,前年同時期と比較して2%減少した。

<主な犯罪種別の内訳>
強盗・恐喝・脅迫     778件(前期比2%減)
 暴行・傷害        17,243件(同9%増)
 性犯罪          2,013件(同14%増)
 住居侵入         8,196件(同8%減)
 自動車・オートバイ盗  3,305件(同7%減)

(3)タスマニア州
  犯罪発生件数は1997-1998年度以降減少傾向を示していたが,2013-2014会計年度は増加に転じている。タスマニア州警察の最新の犯罪統計(2014年3-2015年2月)によると,犯罪発生総件数は26,440件で,前年同時期と比較して9.1%増加している。
  

<主な犯罪種別の内訳>
強盗               81件(前期比30%減)
 空き巣            1,741件(同7%増)
 自動車・オートバイ盗    1,330件(同3.1%増)
 薬物犯罪           1,611件(同4.5%減)

(4)邦人被害事案
  メルボルン市内を中心に,すりや置き引きの被害が発生している。特に,スワンストン通り等の観光客が多く集まる地域の飲食店内,空港内,図書館などで,手荷物から目を離した隙に鞄や財布等を窃取される事案が発生している。
  家の裏庭で食事中に,リビングにおいていた財布が盗まれるという被害も報告されている。自分の近辺の物から目を離さないこと,例え家にいる際であっても戸締まり等をしっかり行うことが必要である。
  

(5)邦人以外の被害事案
  特異事件の認知はなし。


3 テロ・爆弾事件発生状況
 上記1.のとおり,オーストラリア警察は客年9月12日に国内のテロ警戒レベルを①Low,②Medium,③High,④Extremeの4段階のうち②Mediumから③High(テロ攻撃の可能性が高い(Likely))に引き上げた。客年9月23日にはメルボルン郊外の警察署前で18歳の少年がナイフで警察官2名を襲いその場で射殺される事件が発生した。引き続き安全に十分注意することが必要である。


4 誘拐・脅迫事件発生状況
  邦人の被害,その他特異な事件は認知していない。


5 在留邦人,日本企業の安全に関わる諸問題
  一般的に対日感情は良好であるが,我が国の調査捕鯨及びイルカ漁に対する抗議行動は今後とも行われる可能性が高く,注意が必要である。
  現在までのところ,日本企業の安全に対する脅威となり得る問題は認められていない。