犯罪統計からみた当領事館管轄3州の情勢 / わいせつ目的のルーム・シェアに注意
総領事館からのお知らせ(3月号)
平成21年2月20日
1. 犯罪統計からみた当領事館管轄3州の情勢
NSW州 | NT(北部準州) | VIC州 | SA州 | TAS州 | QLD州 | WA州 | ATC | 豪州全体 | |
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人口(千人) | 6,888 | 215 | 5,205 | 1,584 | 493 | 4,181 | 2,106 | 324 | 21,015 |
殺 人 | 94 | 13 | 46 | 13 | 6 | 52 | 27 | 3 | 253 |
(1.4) | (6.0) | (0.9) | (0.8) | (1.2) | (1.2) | (1.3) | (0.9) | 1.2 | |
殺人未遂 | 60 | 5 | 50 | 41 | 7 | 70 | 10 | 3 | 245 |
(0.9) | (2.3) | (1.0) | (2.6) | (1.4) | (1.7) | (0.5) | (0.9) | 1.2 | |
暴行傷害 | 84,850 | 5,390 | 22,086 | 16,950 | 4,053 | 19,298 | 21,635 | 2,165 | (176,427) |
(1,231.9) | (2,507.0) | (424.3) | (1,070.1) | (822.1) | (461.6) | (1,027.3) | (668.2) | (839.5) | |
性犯罪 | 6,787 | 335 | 4,107 | 1,677 | 246 | 4,377 | 1,993 | 259 | (19,781) |
(98.5) | (155.8) | (78.9) | (105.9) | (49.9) | (104.7) | (94.6) | (79.9) | (94.1) | |
略取誘拐 | 449 | - | 102 | 67 | 3 | 69 | 36 | 4 | 730 |
(6.5) | - | (2.0) | (4.2) | (0.6) | (1.7) | (1.7) | (1.2) | 3.5 | |
強盗 | 9,346 | 109 | 3,186 | 1,254 | 180 | 1,768 | 1,857 | 288 | 17,988 |
(135.7) | (50.7) | (61.2) | (79.2) | (36.5) | (42.3) | (88.2) | (88.9) | 85.6 | |
侵入盗 | 59,369 | 1,734 | 34,415 | 12,715 | 3,293 | 32,071 | 26,383 | 3,194 | 173,174 |
(861.9) | (806.5) | (661.2) | (802.7) | (668.0) | (767.1) | (1,252.8) | (985.8) | 824.1 | |
乗り物盗 | 26,369 | 677 | 16,259 | 7,737 | 1,405 | 9,128 | 7,305 | 1,658 | 70,650 |
(384.5) | (314.9) | (312.3) | (488.4) | (285.0) | (218.3) | (346.9) | (511.7) | 336.2 | |
他窃盗 | 151,374 | 6,459 | 112,975 | 47,080 | 9,091 | 77,738 | 78,433 | 9,072 | 492,222 |
(2,197.6) | (3,004.1) | (2,170.5) | (2,972.2) | (1,844.0) | (1,859.3) | (3,724.3) | (2,800.0) | 2,342.3 |
※ 在オーストラリア日本大使館作成
(2008年6月26日付けAustralian Bureau of Statistics「2007 RECORDED CRIME-VICTIMS」を使用。人口は「Australian Demographic Statistics」中2008年6月のデータを使用。項目中の上段は年間発生件数、下段は人口10万人当たりの発生割合(犯罪率)。( )は、在オーストラリア日本大使館で算出した数値。背景黄色で強調文字は各州の中で各罪種の中で最もの高い値。背景緑色は各罪種の中の最も低い値。)
【ビクトリア州】
犯罪率で各州と比べた場合、総体的に犯罪の発生率は比較的低い数値です。
特徴としては次のようなことが言えます。
- 人口の割には犯罪率が低い。
- 暴行傷害の犯罪率に関しNSWと比較した場合、VICはかなり低い。
- 罪種別で見ると「その他窃盗」の犯罪率が高い。
上記の特徴は、他州の犯罪発生状況と比べた場合であり、各種犯罪の被害、特にメルボルン市街地における週末、夜間の飲酒の上での暴力行為、車上荒し、自動車盗などの被害に遭わないように気を付けて下さい。
【南オーストラリア州】
他州と比べた場合、際立った犯罪の発生傾向はないように見受けられます。全豪で見た場合、平均的な治安状況と言えるでしょう。特徴としては、次のようなことが言えます。
- 暴行傷害の犯罪率が比較的高い。
- 殺人未遂の犯罪率が高い。
- 強盗、侵入盗、乗り物盗、その他窃盗、中でも乗り物盗の犯罪率が高く、財物犯の発生が高い傾向にある。
南オーストラリア州の場合、際立った犯罪発生の傾向は見受けられませんが、窃盗犯罪の犯罪率が高い傾向を示していることから、泥棒の被害に遭わないように注意をして下さい。
【タスマニア州】
犯罪率からみた場合、全豪で相対的に犯罪の発生が少い州であると言えるでしょう。そのような状況の中で他州と比べた場合、次のようなことが言えます。
- 暴行傷害の犯罪率が比較的高い。
- 強盗、窃盗犯罪などの財物犯の発生は、他州と比べて低い。
- 治安の目安となる殺人・強盗の犯罪率のうち強盗については、全豪で一番低い数値である。
上記の特徴に留意して、防犯のための一般的な注意を怠らないよう心掛けて下さい。
2. わいせつ目的のルーム・シェアに注意
わいせつ行為を目的とした日本人女性とのルーム・シェアについての情報が寄せられています。
これまでにも当館から何度かルーム・シェアに関しての注意を呼び掛けていますが、ルーム・シェアを申し込む場合は、次の点を注意して下さい。
- ルーム・シェア先に男性一人しかいない場合やシェア・メイトが複数いても男性だけの場合など、例え相手が「すぐに別の女性が入居する。」などと言っても信用しない。ルーム・シェア先が男性一人の場合は、どの様な状況でもその場で断る。
- 相手の服装や身なり、職業、入居先の建物の清潔感に惑わされない。
- シェア相手の行動、言動に少しでも不審な点や違和感を感じた場合は、すぐにシェアを中止する。
- 広告が女性名であったのに、実際には男性とルーム・シェアすることが分かった場合は、即断る。
- 初対面で、不自然に体に触れてくる場合は要注意。
- 体を触られた、部屋を覗かれたなど軽微なものも含め性的な被害に遭ったらできるだけ早く最寄りの警察に届け出る。
その他、ルーム・シェアを決める前には条件をしっかりと確認し、書面を作成するなど後日のトラブル防止に心掛けて下さい。中でもルーム・シェアの条件、退出時のボンドの返還などに関するトラブルの相談が多く寄せられています。
安価な費用や施設の雰囲気に惑わされることなく、ルーム・シェア先のオーナー、シェア・メイト、契約内容、安全面などをしっかりと見定めたうえで入居を決めて下さい。