テロ事件に巻き込まれないための予防策と対処法 / 車を運転する際の注意
総領事館からのお知らせ(2月号)
平成21年1月15日
在メルボルン総領事館
1. テロ事件に巻き込まれないための予防策と対処法
昨年11月、インド西部の都市ムンバイにおいて、高級ホテルや駅など数箇所で連続テロ事件が発生し、日本人ビジネスマンを含む多くの方が犠牲になりました。
テロ事件の発生を予測することは難しく、防ぎようがないように思われますが、テロ事件の発生場所、時間帯などの傾向を知ることにより、巻き込まれる可能性を下げることができます。また、巻き込まれても、対応の仕方によっては被害を最小限度に抑えることができます。
豪州国内はもちろん、他の国へ旅行に出かけた際などにテロ事件に巻き込まれないための予防策と対処法として、以下の点を参考にして下さい。
(1) 予防策
- 危ない国・場所・時間帯を避ける
テロ、武力衝突の多発する地域には決して旅行しない。また、その国の中でもテロの対象となる可能性の高い地域や施設があります。テロの可能性が考えられる国へ旅行する場合は、「外務省海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp)」で渡航先の最新情勢を確認しましょう。 - 用心を怠らない 目立たない
直接の標的とならないために。 - 周囲の不審者・不審物に注意を払う
大きな荷物、不自然な厚着等。 - 万が一に備える
旅行中の連絡先や日程を家族等に伝える。
(2) 対処策
万が一テロ事件に遭遇してしまっても、パニックにおちいらず、被害をより小さく食い止めるよう努めることが重要です。爆弾テロや銃撃の場合、その規模、発生場所等によりその対応は様々ですが、大事な点は以下のとおりです。テロ事件に遭遇した場合は、必ず現地の日本大使館又は総領事館に連絡することをお忘れなく。
- 爆発音・銃声を聞いたら
その場所に伏せる。
机など丈夫な場所の下にもぐり込む。遮蔽物に身を隠す。 - 事件現場近くに居合わせたら
事件現場に近寄らない。二次的被害を被る可能性があります。
周りに注意しつつ事件現場から避難する。 - 建物等の下敷きになったら
体力の温存に心掛ける。
有害物質を吸い込まない。
パイプなどを叩き居場所を伝える。 - 事件に遭遇したら
大使館・総領事館に連絡する。
(3) 注意を要する場所
- 外国関連施設・宗教施設
国によっては、外国関連施設がテロの標的になっています。また、過去に宗教関連施設で爆発事件が発生しています。 - 公共交通機関
国・地域の治安事情に合わせて交通手段を選ぶ。周囲の状況に注意し、不審な人物・物がないかを確認する。 - リゾート地・ホテル
十分な安全対策をとっているホテルを選ぶ。ホテルの入り口、フロントなど、不特定多数の人が簡単に立ち入ることができる場所にいる時間をできるだけ短くする。 - 市場・繁華街・観光スポット
多数の人が集まる場所はできるだけ避ける。ガラスを多く使用した建造物の周辺は通行しない。夜間、特に深夜の外出は控える。
2.車を運転する際の注意
オーストラリアは日本と同じ左側通行で、交通ルールも一部を除いて大きな違いはなく、日本の有効な運転免許証とその運転免許証の翻訳証明書を携帯していれば(永住者については各州の運転免許証の携帯が義務付けられています。)自動車の運転が認められていることなどから、旅行者や短期滞在者の方でも比較的運転しやすい環境にあります。しかし、オーストラリアは、日本と違い一般道でも中央分離帯がないにもかかわらず規制速度が高めに設定してあったり、地方では平坦で真っ直ぐな道が続いていたり、タスマニアの山岳地帯は天候が急激に変化したりなど自動車の運転を取り巻く交通環境は厳しい面もあります。
自動車を運転する際は、次のようなことに注意して下さい。
- 運転技術に自信のない場合は運転しないか、ドライビング・スクールなどで運転練習をした後に運転をする。旅行者や短期滞在者の邦人の方で、運転技術が未熟で事故を起こし、怪我をした事案もいくつか報告されています。
- スピードは、制限速度を厳守する。
学校の近くでは下校時間帯には40キロ規制になっていたり、田舎道で100キロの制限速度から集落付近になると急に60キロ制限に変わるなどしますので注意して下さい。 - 「急ハンドル」「急ブレーキ」「急発進」を避ける。
特に山道のカーブなどは、スピードを充分に落とし走行して下さい。制限速度が日本よりも高めに設定されていることから、スピードを出し過ぎるとハンドル操作を誤り路外に逸脱したり、センターラインからはみ出し対向車と正面衝突する危険性が有ります。 - 都市部では歩行者の信号無視や信号機・横断歩道以外での横断が目立つので、歩行者の動きには常に注意を払う。
- 薬物を使用しての運転や飲酒の上での運転は絶対にしない。事故を起こしてから後悔しても遅いのです。「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。」を肝に命じて下さい。また、事故を起こした場合、薬物を使用していたり飲酒していたりすると、厳しく処罰されるとともに事故に関する各種の補償を受けることができません。
- 長距離を運転する場合は、必ず休憩時間を取る。
眠気を感じたら車を止めて、仮眠を取って下さい。オーストラリアは、都市部以外は、単調な道が長く続くことが多く、居眠り運転の防止も重要なポイントです。 - 夜間の田舎道では、急に飛び出してくる野生動物に注意して下さい。特に動物に対する注意標識が表示してある地域は、速度を控えるなど細心の注意をして下さい。動物に衝突し車のコントロールを失い立木に衝突して、瀕死の重傷を負ったケースもあります。
- レンターカーを借りる場合は、きちんと保険を掛ける。
- 自動車を購入した場合は、例え顔見知りからの購入であったとしても、必ず名義変更の手続きをして下さい。名義変更や登録手続きをせずに運転していて事故を起こした場合、各種の補償の適用を受けられないことがあります。