置き引き・女性を狙った強盗に注意
総領事館からのお知らせ(8月号)
平成20年07月15日
在メルボルン総領事館
1. 置引きに注意
パスポートの発給手続きで当館を訪れる邦人の方の中で、紛失・盗難により発給手続きをされる方も少なくありません。盗難の中では、鞄等を盗まれてその中にパスポートを入れていたケースが多いようです。
空港に到着して記念写真を撮っている間に荷物を盗まれた例や、空港内のカフェで時間を聞かれて対応していた隙に鞄を盗まれた例などその状況は様々です。また、ズボンの後ろポケットにパスポートを入れていて抜き取られたり、いつの間にか背負っていたディバッグを開けられて貴重品を盗まれた事例もあります。
そこで、次の様な点を参考にして下さい。
- 被害に遭う場所で一番多いのが、カフェ、レストラン、ファースト・フード店などの飲食店です。貴重品の入ったバッグは膝の上に置くようにして下さい。バッグを足元に置いたり、椅子の背もたれにひっかけるなどは泥棒に狙われやすく大変危険です。また、場所取りのために椅子に鞄を置くというのはもってのほかです。
- 泥棒は近くでターゲットを探しています。怪しい人物がいないか周囲に注意を払いましょう。
- 友達などと一緒だからといって安心はできません。自分の持ち物は自分でしっかりと管理して下さい。
- 気付かないうちにディバッグやウエストバッグのチャックを開けられ、財布や貴重品を盗まれることがあります。貴重品を持ち歩く場合は、しっかりと身に付けておきましょう。
- バッグは、肩掛けにするか手に持ちましょう。たすき掛けにしていると、ひったくられたときに引きずられて大ケガをする可能性があります。
- 車で出掛けた際に車から離れるときは、貴重品を車内に置かないようにしましょう。また、車内に置いた鞄やハンドバッグなどが車外から見えないようにしましょう。鞄の中身は外からでは分かりません。例え貴重品が入っていなくても、窓ガラスを割られ鞄を持っていかれることがあります。
- 公共の施設でも注意をして下さい。図書館で本を読んでいる間に、椅子の脇に置いた鞄を盗まれたケースもあります。
2. 女性を狙った強盗に注意
安全情報6月号で、メルボルン市内において邦人女性に対する強盗などの被害が増えていることをお知らせしましたが、6月中にも帰宅途中の邦人女性が襲われ、財布とデジタルカメラを奪われる被害が発生しています。
被害に遭ったのは、25歳の邦人女性で、時間は深夜零時半ころ、South Kensington駅近くのKensington Roadでした。
被害者は、一人で最終電車に乗りSouth Kensington駅で下車し自宅に向かう途中に、20歳代前半と思われる2人組みの女に襲われたものです。この2人組みの女は、被害者と同じ電車に乗り同じ駅で降り、その後、被害者の後をつけてきました。被害者は、2人組みが女であったことから、油断していたとのことでした。
被害者は、2人組みに「今、何時だ。」と聞かれて時間を教えてあげた後、再び自宅に向かって歩いていたら、突然、背後から2人組みのうちの1人に髪の毛を引っ張られ、持っていたショルダーバッグを奪われそうになりました。被害者はショルダーバッグを取られまいとして抵抗し相手ともみ合いになり、2人とも路上に倒れショルダーバッグの口が開き、中身が路上に散乱してしまいました。2人組みは路上に散乱した被害者の財布とデジタルカメラを拾い上げ、その場から走って逃げました。財布とデジタルカメラを取られたものの、被害者にケガがなかったのは不幸中の幸いでした。
今回のケースも、深夜、女性が1人で帰宅途中、電車から降りた直後に駅周辺で被害に遭っています。これまでの被害で共通する点は、(1)深夜の時間帯、(2)女性の一人歩きと言う点です。繰り返しになりますが、被害を防ぐために次の点を参考にして下さい。
- 帰宅が遅くならないように心掛ける。
- 夜間の女性の一人歩きは避ける。
- 街頭では常に周囲の様子に注意を払う。
- 帰宅が遅くなる場合は、家族や友人に迎えにきてもらう。
- 夜間は、暗い道は避け遠回りでも街灯が設置してある明るい道を選び、できるだけ車の通りや人通りの多い道を通る。
- 特に夜間の駅及びその周辺、夜遅い電車は注意する。
被害者の邦人女性は、「深夜の女性の一人歩きは危ないのは知っていましたが、まさか自分が被害に遭うとは思いませんでした。」と話していました。