日本人観光客を狙った偽警察官による詐欺事件の発生他
総領事館からのお知らせ(11月号)
平成19年10月20日
在メルボルン総領事館
1 日本人観光客等を狙った偽警察官による詐欺事件の発生
シドニー市内において、日本人観光客等が警察官を名乗る男達に声を掛けられ、クレジットカードの情報をスキミングされ、現金を引き出される被害が発生しました。
在シドニー総領事館からの連絡によると、シドニー市内のロックス地区等の観光名所において、日本人観光客等に対し、男が「写真を撮ってもらえないか。」等と言い寄り、その直後、制服の様な紺色の服上下に帽子を被った二人組みの別の男がやって来て、警察官を装い偽造クレジットカードの捜査をしているなどと言葉巧みにパスポートとクレジットカードの提出を求め、隙を見てクレジットカードの情報をスキミング装置により読み取るとともに暗証番号を聞き出し、その数時間後に本人が知らない間にキャッシングで現金を引き出すという手口でした。
一連の事件の犯人は、既に警察により逮捕されましたが、この種の犯罪は模倣性や波及性を有し、また背後に犯罪組織が介在する場合が多く、今後もシドニー以外の観光地等においても同種手口の被害の発生が懸念されます。
警察官が、街で通りすがりの観光客に対して、相当な理由もなくパスポートの提示を求めたり、まして財布やクレジットカードの提示を求めたり、暗証番号を尋ねたりすることはありません。
この様な場合、
- 相手の外観に惑わされず、まず警察官の身分証の提示を求める。
- 相手の所属警察署名、氏名を確認する。
- 付近に商店などがある場合、商店に駆け込み助けを求める。 (付近にいる者が仲間の可能性もあります。)
- その場で電話をすることができる場合は、000へ連絡する。
等の措置をとって下さい。
相手は、言葉巧みに言い寄ってきます。相手の言動内容、表情、身なり・服装などを冷静に見極め対処し、被害に遭わないように注意して下さい。
2 観光名所での写真撮影に関する注意
メルボルン市内の観光名所において、日本人男子留学生が写真を撮っていたところ、近くに居た男に暴行を受け、鞄を奪い取られるという事案が発生しています。
日中、メルボルン市内のフリンダース駅近くのエリザベス・ストリートで、日本人男子留学生がカメラで辺りの風景を撮影していたところ、近くに居た40歳位の男が男子留学生に近付き、大声で言いがかりを付け男子留学生を殴り、カメラの入った鞄を奪い取った事案です。
男子留学生によれば、男は白人で酒の匂いがし、酒に酔っていたようであったとのことです。状況から判断すると、男は男子留学生が自分を撮影したと勘違いし、男子留学生からカメラの入った鞄を奪い取ったものと思われます。
写真撮影に関しては、撮影者が何気なく写真を撮ったところ、付近にいる他人に対し不快感を与えてトラブルとなる場合があります。人通りの多い街中や観光名所等で写真撮影をする場合は、写真撮影が許可されている場所かどうか、付近の人に不愉快な思いをさせないかなど細心の注意を払ったうえで写真撮影を行うようにして下さい。