交通事故に対する注意
総領事館からのお知らせ(5月号)
平成19年4月15日
在メルボルン総領事館
1 交通事故に対する注意
死亡交通事故について、新聞やテレビの報道などで度々目にします。
オーストラリアは日本と同じ左側通行で、交通ルールも一部を除いて大きな違いはなく、ビクトリア州、南オーストラリア州、タスマニア州ともに日本の有効な運転免許証とその運転免許証の翻訳証明書を携帯していれば(永住者については各州の運転免許証の携帯が義務付けられています。)自動車の運転が認められていることなどから、旅行者や短期滞在者の方でも比較的運転しやすい環境にあります。しかし、オーストラリアは、日本と違い一般道でも規制速度が高めに設定してあったり、地方では平坦で真っ直ぐな道が続いていたり、天候が急激に変化したりなど自動車の運転を取り巻く交通環境は厳しい面もあります。
自動車を運転する際は、次のようなことに注意して下さい。
- 運転技術に自信のない場合は運転しないか、ドライビング・スクールなどで運転練習をした後に運転をする。旅行者や短期滞在者の邦人の方で、運転技術が未熟で事故を起こし、怪我をした事案もいくつか報告されています。
- スピードは、制限速度を厳守する。(学校の近くでは、下校時間帯には40キロ規制になっているので注意して下さい。)
- 「急ハンドル」「急ブレーキ」「急発進」を避ける。
- 都市部では歩行者の信号無視が目立つので、信号に従って走っていても周囲の状況には常に注意を払う。
- 薬物を使用しての運転や飲酒の上での運転は絶対にしない。飲酒の上での運転に関しては、規制値以上の飲酒量でなければ取締りは受けませんが、飲酒による運動機能への影響は、個人差もありますし、間違いなく通常の運動機能より低下しています。事故を起こしてから後悔しても遅いのです。「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。」を肝に命じて下さい。また、事故を起こした場合、薬物を使用していたり飲酒していたりすると、厳しく処罰されるとともに事故に関する各種の補償を受けることができません。
- 長距離を運転する場合は、必ず休憩時間を取る。眠気を感じたら車を止めて、仮眠を取って下さい。オーストラリアは、都市部以外は、平坦な道が長く続くことが多く、居眠り運転の防止も重要なポイントです。
- 夜間の田舎道では、急に飛び出してくる野生動物に注意して下さい。特に動物に対する注意標識が表示してある地域は、速度を控えるなど細心の注意をして下さい。動物に衝突し車のコントロールを失い立木に衝突して、瀕死の重傷を負った例などが報じられています。
この他にレンターカーを借りる場合は、きちんと保険を掛ける。自動車を購入した場合は、例え顔見知りからの購入であったとしても、必ず名義変更の手続きをして下さい。名義変更や登録手続きをせずに運転していて事故を起こした場合、各種の補償の適用を受けられないことがあります。
また、自転車に乗る場合は、交通ルールを守ることは言うまでもありませんが、サイクリング等で夜間走行する場合は、必ずライトを点灯し、夜光チッキを着用したり、自転車に反射材を装着して走行して下さい。特に交通量が閑散で自動車が高速で走行する田舎道では、夜間の走行は非常に危険ですので注意をして下さい。
事故を防止するためには、交通法規を厳守し無理をせず常に最悪の事態を予測し運転するなどの『防衛運転』を心掛けることが大切です。
2 帰国に際しての注意
帰国に際して、オーストラリアで使用していた車や携帯電話などを友人に譲ったり処分を依頼したりするケースが散見されますが、後日のトラブル防止のためには名義の変更や使用契約の解除などは、自分で確実に行ったうえで帰国することをお勧めします。例として、
- 車を友人に売却して名義変更もその友人に依頼し帰国したが、売却相手の友人が名義変更をせずに使用し、駐車違反やスピード違反を繰り返し、日本に帰国した売主に罰金の支払いの督促がなされた事案。
- 携帯電話の解約を友人に依頼し、その友人が解約せずに国際電話などに使用し行方をくらましてしまい、高額な使用料が自分のクレジット・カードから引き落とされた事案。
などが報告されています。
後日のトラブルを防止するために、帰国に際しては自分自身で確実に各種の解約手続きや変更手続きを行って下さい。この様なトラブルは、自己の責任で解決しなければならず、帰国してからトラブルが生じ問題を解決するには時間と手間が必要になります。