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領事情報(バックナンバー)

【2014年6月 在外公館投票について】 第14回
ベテラン領事が皆様の疑問や照会にお答えするコーナーです。今月は,「賃貸物件に関する詐欺」についてついてです。

tomo トモ(20代学生。両親とメルボルン郊外に居住する永住者。)

ryouji 領事(領事業務に精通しているが,豪州在勤は初めて。家族は妻,子供1人。)

(トモ)友人がメルボルン市内で部屋を借りようとして,どうやら詐欺被害に遭ってしまったようなのです。

(領事)どのような状況ですか。

(トモ)インターネットで見つけた格安物件に申し込んだところ,家主から敷金と前家賃を振り込むように指示があり,お金を振り込んでしまったそうなのですが,その後家主からの連絡が絶えてしまったのです。

(領事)その話だけで直ちに「詐欺」だと決めつけるわけにはいきませんが,「詐欺」に遭った可能性は高いと言えます。お友達は,実際に物件を御覧になったのでしょうか。

(トモ)家主からは,物件には入居者がいるので,写真しか見ることができないとの説明だったので,友人はそれを鵜呑みにしてしまったようなのです。

(領事)当地では,数年前からインターネットによる賃貸物件をめぐる詐欺事案が発生しており,当館にも被害報告が提出されています。過去にもこの種の詐欺については,当館HP等で注意喚起をしておりますので,参考にしてください。また,広告が掲載されている場所については,これまでは個人広告のサイトが多かったようですが,最近では大手の不動産専門サイトにも掲載されていることがあるようです。

(トモ)そうなのですか。友人によると,家主から「自分は現在海外にいるので,海外に送金してほしい。」と言われたそうです。ところで,この種の詐欺に何か特徴はありますか。

(領事)特徴としては,家主が英国,中国,香港など海外に在住している自称オーストラリア人で,振込み先として,海外の銀行だけでなく,国際送金サービスなどを介しての送金を要求する手口が多く見受けられます。これらの方法では,一度送金をすると,後からお金を取り戻すことは大変困難なので,安易にお金を振り込むのは危険だと考えます。また,一度振り込むと,後から「鍵を送付するための費用」や,「家族が病気になったので,至急お金が必要となった。」,「弁護士が3か月分の敷金が必要と言っている。」など様々な理由をつけて更に送金を要求してくることもあるようです。

(トモ)家賃が相場よりも比較的に安く,家主からのメールがとてもフレンドリーだったので,友人はそれを信用してしまったそうです。

(領事)合理的な理由がなく,相場より家賃が格安な場合には,信頼できる相手かどうかを十分に見極める必要があります。また,被害者の中には,実際に物件を見て家賃を支払った後に,新たに本当の家主が現れたという事例も報告されています。家主との個人契約ですと,先方の身元が明らかでないことが多く,信用し得る相手かどうかを見極めることが困難なことが少なくありません。部屋を借りる際には,信頼できる業者を選び,可能な限り実際に物件を見て,安易にお金を振り込まないことが肝要だと考えます。

(トモ)ありがとうございます。友人に早速伝えようと思います。

(*)2013年11月「インターネット詐欺にご注意下さい」他
http://www.melbourne.au.emb-japan.go.jp/safety/archive/safety20131122_j.html